喪主は誰が務めるのが一般的?喪主の役割も解説
故人をきちんと弔うため、そして最後のお別れをするために葬儀は行われます。そして、葬儀をするには、喪主を決めなければいけません。喪主を決める際にどのようなルールがあるか、喪主が果たすべき役割とはなにか、はっきりとわからない人もいるでしょう。そこで今回は、葬儀における喪主について詳しく解説します。
喪主を務める人を定める法的ルールはない
「喪主を誰が務めるべきか」についての法的な規定は存在しません。しかし、一般的には日本の慣習にしたがって血縁者が喪主を務めるケースが多いです。
喪主は、葬儀の主催者として葬儀全体を統括する重要な役割を果たします。そのため、喪主を務める人物は故人と密接な関係があり、信頼される存在であることが望まれます。
故人が喪主を指定していた場合
故人が遺言で喪主を指名していた場合、遺言の内容を尊重する対応が推奨されます。遺言は故人の最後の意思表示であり、意思の尊重が故人への敬意につながります。
ただし、遺言で喪主を指名していたとしても、指名された人物がなんらかの理由で喪主を務められない場合には、ほかの適任者が喪主を務めます。たとえば、指名された喪主が健康上の理由や地理的な理由で出席できない場合などが考えられます。
喪主の指定がない場合
喪主の指定がない場合には、故人の配偶者が喪主を務めるケースが一般的です。配偶者は故人と最も密接な関係にあり、喪主としての責務を果たすにふさわしいと考えられます。
かつては、故人の息子や長男が喪主を務める場合が多くありましたが、現在では家督を継ぐ考え方が薄れつつある背景があるためです。
配偶者が喪主を務めるのが難しい場合
配偶者が喪主を務められない場合には、次に近い親族が喪主を務める対応が多いです。たとえば、故人の子どもや兄弟姉妹が喪主を務めるケースが考えられます。また、故人に親しい友人や信頼される人物が喪主を務める場合もあります。
喪主を決める際の優先順位
喪主を決める際の優先順位については、いくつかの一般的なガイドラインがあります。しかし、ガイドラインはあくまで目安であり、最終的には家族や親族の間で決定するべきです。
喪主は、葬儀全体を統括し、故人を送る儀式を円滑に進める重要な役割を担います。そのため、喪主を選ぶ際には、故人との関係性や喪主としての責任を果たす能力が重視されます。
具体的な優先順位
具体的な優先順位として、故人の長男が喪主を務める判断が多いです。伝統的な家族構造において長男が家督を継ぐとの考え方にもとづいています。しかし、現代ではこの考え方が必ずしも絶対視されているわけではなく、家族の状況や意向によって柔軟な対応が求められます。
長男が務められない場合は、次男以降の直系の男性が喪主を務め、続いて、長女が喪主を務めるケースが一般的です。とくに、長男や次男の不在や娘が故人と親しい関係にあった場合には、長女が喪主として適任とされます。さらに、長女が務められない際には、長女以降の直系の女性が喪主を務めます。
直系の子どもが喪主を務められない場合
故人の直系の子どもたちが全員喪主を務められない場合には、故人の両親が喪主を務めるケースがあります。とくに、急逝や両親が健在である場合には、両親が喪主にふさわしいと考えられます。
次に、故人の兄弟姉妹が喪主を務める判断も一般的です。兄弟姉妹は、故人と非常に近しい関係にあり、喪主の責務を果たす存在に適しています。もし、故人に配偶者や血縁者がいない場合には、故人と親しい関係にあった友人や信頼される知人が喪主として適任とされるケースがあります。
この場合も、故人の意思や家族の希望を最大限に尊重する判断が重要です。喪主を引き受ける方が見つからない場合や、家族や親族が全員喪主を務められない場合には、後見人やお寺の住職が喪主を代行するケースもあります。
喪主が果たすべき役割
喪主には、遺族の代表者として葬儀全般を統括する重要な役割があります。具体的な役割は、葬儀社とのやり取りや葬儀の手配、お寺への連絡、通夜や葬儀の進行、お布施や香典の管理、葬儀が終わったあとのお返しやお礼などです。喪主は、故人を心を込めて送り出すために、葬儀全体に責任をもつ重要な立場です。
葬儀のプラン・予算決め
喪主は葬儀を依頼する業者を決定し、葬儀のプランや予算を決めていく必要があります。葬儀の詳細な流れや手続きについては、葬儀のプロである葬儀社にしたがう対応が基本です。もし不明な点や疑問があれば、遠慮せずに葬儀社に相談し、ひとつずつ解決していきましょう。
遺族代表挨拶をする
通夜や告別式では、喪主が遺族を代表して挨拶をします。喪主の挨拶が必要な場面は多岐にわたり、たとえば、僧侶にお布施を渡すとき、会葬者を出迎えるとき、出棺時、精進落しの席などがあります。これらの場面に備えて心構えしておきましょう。
お布施・香典の管理
喪主はお布施や香典の管理も行わなければなりません。香典は、参列者からの弔慰の意を込めた金銭であり、管理は非常に重要です。
また、葬儀が終わった後に、参列者に対してのお礼の手紙や返礼品の送付も喪主の役割です。故人への敬意と感謝を表す大切な行為であるため、最後まで責任をもって対応する必要があります。
会葬者・僧侶の対応
喪主には、葬儀の表向きな統括だけではなく、会葬者や僧侶への対応も求められます。会葬者への対応は、故人を偲ぶ人々に対して感謝の意を伝える重要な役割を果たします。
まとめ
葬儀をするためには、まず喪主を決める必要があります。喪主は、葬儀全般を統括する重要な役割を果たし、葬儀社とのやり取り、通夜や葬儀の進行、お布施や香典の管理、葬儀後の返礼などを行います。法的な規定はありませんが、一般的には配偶者や子供、兄弟姉妹など故人と最も近い血縁者が喪主を務めるケースが多いです。喪主を選ぶ際は、故人の意思や家族の状況を考慮し、責任をもって故人を送り出すための適任者を選びましょう。
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引用元:https://saihokaku.jp/
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