お葬式に必ず必要?戒名ってどうやって授かるの?
戒名とはお寺の僧侶が人に授ける名前で、仏の弟子になったことを示します。先祖代々のお墓がある菩提寺に依頼することが多いです。戒名には、故人の旅立ちにおいて大切な役割があります。生前から授かる人もいますが、亡くなってからお通夜の日までに依頼する人が多いでしょう。今回は戒名の意味や依頼する方法についてご紹介します。
戒名はどんな意味を持つのか
戒名は「かいみょう」と読みます。本来2文字の漢字で構成されており、位牌に書かれている10〜15文字の漢字は、院殿号(院号)と道号、戒名、位号といった順で記載されています。
ここでは戒名におけるそれぞれの意味とお葬式での必要性をご紹介します。
■院殿号、院号
院殿号や院号がはじめについているのは、地域の名家や格式高い人です。寺・軒・斉・庵も院号と同等の位として使用されます。
■道号
一般的には道号からはじまる場合が多いです。生前の人柄や職業、趣味などが道号に反映されます。雲や月、光、海、山などの漢字を使う場合が多いです。未成年の場合には道号はつきません。
■戒名
道号の後ろにつづく2文字の漢字で、生前の名前から一文字と、経典などの仏の教えの漢字の中から一文字を合わせることが多いです。自由度が高く、先祖に由来する文字や故人が尊敬する人に関する文字を使用する場合もあるようです。
■位号
現世では「〜様」や「〜さん」といった敬称が使われますが、故人には位号というものがつきます。成人の位号は5段階に分かれており、社会的な地位によって変わります。男性であれば大居士、女性であれば清大姉は一番位が高いとされています。
しかし、あまり使われることはなく、男性は信士、女性は信女とつくのが一般的です。また、5歳くらいまでの男の子には幼児や嬰児、孩児、女の子には幼女や嬰児、孩女をつけます。15歳くらいまでの男の子は童子や大童子、女の子は童女や大童女です。乳児は水子とつけられます。
■戒名の必要性
戒名は、仏教独自のもので、人が仏さまの弟子になったという証です。仏教では、人が亡くなると浄土へ旅立つとされています。仏式のお葬式を行う場合には、戒名を授かることが必須です。死後の世界で仏さまの弟子になっていると、迷うことなく極楽浄土へ行けると考えられているからです。
しかし、近年では、宗教にとらわれない様式でお葬式を行う人が増えています。戒名が不要と感じるのであれば、無宗教葬や自由葬を選びましょう。ただし、菩提寺へ納骨をする時に、戒名がなければ引き受けてもらえない場合があります。
先祖代々の宗派を重んじている親族がいる場合には、不満に思われるケースもあります。どのようにするのかを決める時には菩提寺や故人と関わりの深い人には相談する必要があります。
戒名を授けてもらうには?
生きている間に本人が依頼できる、生前戒名があります。僧侶と相談して決められるので、自分でふさわしいと思える戒名を手に入れられるでしょう。亡くなった時点でまだ戒名がない場合には、お通夜の日までに僧侶に授けてもらいます。故人の職業や趣味などを伝えるとイメージが戒名に反映されます。
先祖代々からのお墓がある菩提寺がある場合には、亡くなった後、お葬式での読教とともに戒名も依頼しましょう。菩提寺が遠くにあって、読経を他の寺院に依頼する場合にも、戒名は菩提寺の僧侶に決めてもらうことが多いです。
また、菩提寺がない場合には、僧侶を紹介してもらう必要があります。お葬式を担当してくれる葬儀社に相談するとよいでしょう。
戒名が使用されるシーン
戒名は、お通夜やお葬式がとり行われた後にも使用します。シーン別にご紹介します。
■位牌
位牌は故人の魂を宿すものなので、亡くなった人そのものと考えられています。戒名はお葬式の白木の位牌に僧侶が書いてくれます。忌明けの四十九日になると戒名が入った本位牌に切り替えて、僧侶に開眼供養をしてもらいます。
■過去帳
亡くなった人の情報を記載する過去帳というものがあります。先祖代々の歴史がわかるようにするものです。生前の名前や亡くなった年月日、年齢と戒名を書き入れます。供養した記録としても役立つでしょう。記入するときは、四十九日の法要の時に僧侶に依頼します。
ただし、家族や親族、故人と親しかった人が書いても問題ありません。過去帳を購入できる仏具店が文字入れをしてくれることもあります。記入する人に決まりはありません。
■お墓
お墓の側面に生前の名前や命日、年齢とともに戒名を刻みます。戒名を入れる時期に決まりはありませんが、納骨式までに入れておくのが一般的です。墓石に文字を刻むのには時間がかかるため、早めに依頼する方がよいでしょう。赤字で着色されている戒名は生前戒名で、亡くなる前に入れておくこともできます。
戒名はお寺の僧侶が人に授ける名前です。仏教の世界では、戒名を授かると仏に弟子入りしたことになります。戒名を得ると、故人は迷うことなく極楽浄土へ行けるとされています。お通夜の日までには依頼をして授かりましょう。
また、生前に自分で直接僧侶に相談することもできます。いざという時に慌てることがないように、戒名の意味や依頼する方法を知っておく必要があります。
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引用元:https://saihokaku.jp/
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