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宗派ごとにマナーが違う?どの宗派なのかわからないときの調べ方は?

公開日:2023/05/15  


社会人であれば、葬儀などで迷惑をかけないようにしたいものです。また、ほかの人の葬儀のマナーを知っておくことで、いざというときに慌てなくてすみます。日本に伝来したときにはすでに多くの宗派が存在した仏教ですが、現在も信仰されています。マナーや調べ方についても見ていきましょう。ぜひ参考にしてください。

仏教の宗派とは?

これまでの日本には神道しか存在しませんでした。仏の教えは全国に広まっていきます。宗派により違いはありますが、現在まで信仰されています。

仏教から派生した分派のこと

インドが発祥となっている仏教ですが、日本に伝来したときには、およそ13を超える宗派が作られていました。お釈迦様が生存しているときは、仏教の教えはひとつでした。しかしお釈迦様が亡くなると、仏教の解釈に徐々に違いが生じてしまいます。

紀元前300年ごろに「根本分裂」と呼ばれる分裂が起こり、仏教は大乗仏教と上座部仏教の2つにわかれました。一般的に大乗仏教は多くの人を救うことを重視しており、上座部仏教はまずは自分が悟りを開くことを重視しています。

このうち、大乗仏教は中国、朝鮮半島を経て日本に伝来しました。そこから、さらに様々な解釈が加えられ、現在日本では13の宗派が現れています。

自分たちの宗教や宗派を知ることは大切

同じ仏教なので、宗派を知らなくても構わないということはありません。故人の弔い方や経典が異なるからです。後悔することなく永遠の別れができるように準備しておきましょう。

浄土宗

法然上人が開祖となっている大乗仏教の宗派です。念仏を唱えれば誰でも救われるという教えは、当時の庶民の間でも有名になりました。罪人の場合でも念仏を唱えると救われると法然上人は説いていました。

浄土真宗

親鸞聖人が開祖となっている浄土宗の分派です。親鸞聖人は法然上人の弟子になります。浄土宗と類似している部分が多いのが特徴ですが、法然上人が念仏を唱えれば誰でも救われると説いた教えを発展させて、仏の救いを信じる者は往生できると説いています。また、浄土真宗は2つの大きな宗派に分かれているのも特徴です。東本願寺を本山としている真言大谷派と、西本願寺を本山としている本願寺派です。

真言宗

空海が開き弟子によって口頭で伝えられた宗派といわれています。人間も仏も本質的には同じであると考えられています。多くの分派が存在しているのも特徴として挙げられます。

天台宗

最澄が日本に伝えた大乗仏教の宗派です。すべての人が仏になれると説かれています。本尊が無いのも特徴で、総本山は比叡山延暦寺です。

臨済宗

栄西により鎌倉時代に伝えられました。師匠と弟子が対話しながら行う座禅が有名です。現在はマインドフルネスの場面で対話式の座禅が組み込まれていることでも有名です。

曹洞宗

道元が日本に伝えたといわれています。暮らしのなかの行いも座禅に通じるものがあるとして、暮らしも座禅のように務めることが大切であると説きました。

日蓮宗

開祖は日蓮で、開祖の名前がそのまま宗派の名前になっています。来生の幸せを考えるよりも、現在の暮らしを充実させることに目を向けるように説いたといわれています。

宗派が分からないときはどうやって調べる?

調べる方法はいくつかあります。分からないままにしないようにしましょう。

寺院に確認する

葬式や法要で読経を依頼するときの寺院に確認してみましょう。また、寺院から定期的にパンフレットなどの案内が自宅に届くかもしれません。パンフレットに宗派が記載されている可能性もあります。

親戚に確認する

宗教や宗派は代々受け継がれているものである場合がほとんどです。親戚に確認すると教えてもらえるでしょう。

仏壇を確認する

金仏壇は浄土真宗、唐木仏壇はそのほかの宗派となっています。

各宗派の葬儀マナーや見分け方

それぞれの事情や背景から生まれたマナーなどを知っておきましょう。また、見分け方も紹介するので参考にしてください。

浄土宗

焼香は3回です。また、戒名のなかに誉という文字が入っていることがあるので見分けられます。

浄土真宗

焼香はつまんだまま香炉へ焚きます。また、位牌を作らずに仏壇に法名軸や過去帳が置かれているので見分けられます。

真言宗

線香を3本立てます。また、曼荼羅を飾ることもあるので見分けられます。

天台宗

焼香の回数に決まりはありません。また、仏壇には天台大師と伝教大師の像が飾られているので見分けられます。

臨済宗

焼香は1回です。また、禅宗の開祖の掛け軸と仏像や法王の掛け軸を飾ることが多いので見分けられます。

曹洞宗

焼香は3回です。また、空が戒名の先頭に入ることがあるので見分けられます。

日蓮宗

焼香は3回です。また、男女ともに法号を用いられているので見分けられます。

まとめ

日本で古くから存在している神道とは異なる仏教の伝来は、当時の日本に衝撃をもたらしたことでしょう。宗教や宗派はそのときから代々受け継がれているので、その分野について詳しく知っておくと良いでしょう。また、父方の墓に入るか母方の墓に入るかによって宗教や宗派が異なる可能性もあります。それぞれの宗派には葬儀マナーや見分け方が異なるので、くれぐれも失礼のないようにしてください。分からないことはそのままにせず、詳しい人に確認するのが良いでしょう。

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斎奉閣(さいほうかく)の画像 引用元:https://saihokaku.jp/

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