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位牌って何?どんなものを準備すればいいの?

公開日:2022/05/15   最終更新日:2022/05/17


お葬式をとり行う際には、さまざまな儀式があります。宗派によって違いがありますが、仏式の儀式で必要なもののひとつが位牌です。仏壇に安置されている位牌を目にしたことがある人は多いでしょう。しかし、お葬式で祭壇に据える位牌はそれとは異なります。今回は、位牌にはどのような意味や種類があるのか、詳しくご紹介します。

位牌にはどんな意味がある?

位牌は仏教の中で、亡くなった人の魂が宿っていると考えられています。中国の儒教が起源であり、僧侶が日本へ伝えて仏教に影響を与えたという説があります。位牌を祭壇に据えて行われる仏式の葬儀は、江戸時代には庶民に浸透していたようです。日本では古くから亡くなった人が神となって木や岩についているという考え方がありました。そのため、葬儀の時には白木で作られた位牌を故人そのものと考えて、手を合わせるのです。

そして、位牌には、仏式の葬儀を行う前に授与される戒名が記されます。戒名とは、仏の弟子となった証として授かる名前です。亡くなった人は、仏の弟子となることで迷うことなく極楽浄土へ行けるとされています。また、位牌には戒名のほかに、生前の名前や亡くなった日、享年が記されます。位牌を見れば、誰の魂が宿っているのかすぐにわかるようになっているのです。

一方で、仏教の中でも浄土真宗は位牌を用いません。故人はみなすぐに浄土へ行き仏さまになるという教えがあるためです。位牌ではなく、亡くなった人の情報が記されている過去帳を仏壇に据えます。

位牌にはいくつか種類がある

位牌には白木位牌と本位牌、寺位牌の3種類があります。それぞれの役割についてご紹介します。

■白木位牌

故人のお通夜の日までに用意をするのが、白木の位牌です。仮位牌とも呼ばれます。仏壇に飾られる本位牌とは違って、黒い塗りなどがされていない白木のままの位牌です。葬儀社が準備してくれるのが一般的で、戒名や生前の名前、亡くなった年月や享年を僧侶が記します。

白木位牌は葬儀の時には祭壇に据え、自宅に設置する後飾り祭壇にもご遺骨と一緒に安置します。四十九日を迎えるタイミングで本位牌に切り替え、役目を終えた白木位牌はお根性抜きやお焚き上げをしてもらいましょう。

■本位牌

本位牌は仏壇に据えられる位牌です。四十九日の法要を終える忌明けまでに用意をしておきます。手書きで書かれたものや彫刻のものなど種類はさまざまですが、仏具店で依頼してから数週間かかることが多いので、早めに依頼をしましょう。

本位牌へ切り替える理由は、四十九日を迎えるタイミングで故人が現世から離れて極楽浄土に行って生まれ変わるとされているためです。仏壇に据える前にはお寺で開眼供養をしてもらいます。開眼供養は故人の魂を本位牌に宿す儀式です。これまで安置していた仮位牌は魂を抜き、お焚き上げをしてもらいます。

また、本位牌はさまざまなタイプのものがあります。天然木を漆で黒く塗り金文字を入れる塗位牌や高級木材を使用して木の美しさを残した唐木位牌などです。デザインは、基本的に宗派による違いはありません。本位牌はご先祖さまとのバランスを考えて、同じくらいの大きさか小さめのものを選びましょう。仏壇のサイズを考慮することも必要です。

■寺位牌

お寺に安置してもらう位牌のことを寺位牌といいます。永代供養をした場合に、位牌をお寺に据えてもらうことが多いでしょう。また、自宅に仏壇が置けない場合や、自宅の本位牌とは別にお寺にも安置してもらいたい場合に依頼できます。費用や持ち込みできる大きさ、種類に制限が設けられている場合があるので、お寺に確認をしてから準備をすることをおすすめします。

葬儀を終えた後の位牌の管理の仕方は?

白木位牌は葬儀の祭壇に据えられた後、自宅の後祭り祭壇にご遺骨と一緒に安置します。白木位牌は仮位牌とも呼ばれ、四十九日を過ぎると本位牌に切り替えが必要です。葬儀の際に先に仮位牌を用意するのには理由があります。本位牌の作成には黒塗りや文字の彫刻が必要なので時間がかかるためです。

そこで、仮位牌を用いて葬儀をとり行った後に故人が極楽浄土へ行って生まれ変わる四十九日の忌明けのタイミングで、本位牌に魂を宿してもらうのです。本位牌に切り替えると白木位牌の役目は終わるのですが、そのまま自宅に置いておいたり捨ててしまったりしてはいけません。位牌は故人そのものと考えられ、仮であっても白木位牌には亡くなった人の魂が宿っています。

そのため、魂を抜いてもらうお根性抜きをする必要があります。本位牌に魂を入れる開眼供養と同時に僧侶に依頼をするのが一般的です。そして、お根性抜きをした白木位牌はお焚き上げを行います。事情があって、お寺に依頼ができない場合には、本位牌を購入する仏具店に、仮位牌の回収が可能であるかを相談しておくと安心です。

 

お葬式の祭壇に安置する白木位牌は葬儀社が手配し、お寺の僧侶が戒名や生前の名前、亡くなった月日や享年を記してくれます。一方で、本位牌は仏具店で購入することが必要です。位牌には、亡くなった人の魂を宿す役割があります。位牌の準備と処分の方法を確認し、最後まで大切に扱いましょう。

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斎奉閣(さいほうかく)の画像 引用元:https://saihokaku.jp/

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